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保育所等訪問支援

児童福祉法に基づく障害児通所支援のひとつ。訪問支援員が保育所・学校等の集団生活の場を訪問し、本人への支援(直接支援)と訪問先スタッフへの助言等(間接支援)を行う。インクルージョン(地域の集団生活への包摂)推進の要と位置づけられるサービス。

基本情報

項目内容
根拠児童福祉法(障害児通所支援)
対象保育所・幼稚園・認定こども園・小学校・特別支援学校等に通う(通う予定の)障害児。乳児院・児童養護施設に入所する障害児も対象
障害支援区分不要(5領域11項目の調査等で支給量を決定)
給付決定市町村。通所受給者証を取得して利用。保護者の申請に基づくサービス
利用者負担応能負担(上限月額あり)→ 利用者負担

サービス内容

支援は「本人支援」と「訪問先へのバックアップ」の二本立て。

区分内容
直接支援(本人支援)訪問先の集団生活の場面で、本人が適応できるよう専門的支援を行う
間接支援(訪問先支援)保育士・教員等の訪問先スタッフに対し、かかわり方・環境調整の助言、支援方法の共有を行う
  • 訪問は定期的(2週に1回程度が目安とされる)に行い、訪問先が自力で支援を継続できるようになることを目指す。
  • 訪問支援員は障害児支援の経験を有する児童指導員・保育士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・心理担当職員等が担う。

2024年改定での充実

  • 支援開始時の丁寧なアセスメント・関係構築を評価する初回加算が設けられた。
  • 多職種による連携や、訪問先で開かれるケース会議への参加等、関係機関との連携を評価する仕組みが充実した。
  • 児童発達支援センターの中核機能(地域のインクルージョン推進)と一体で、保育所等訪問支援の活用拡大が政策的に重視されている。

対象者・利用要件の詳細

  • 集団生活への適応のため専門的支援が必要と認められる障害児。手帳の有無は問わない(必要性の判断は市町村)。
  • 保護者が申請者であり、訪問先(園・学校)が申請するものではない。ただし訪問先の理解・協力が前提となるため、事前の合意形成が不可欠。
  • 障害支援区分は不要。障害児相談支援による障害児支援利用計画(またはセルフプラン)が必要。

人員・運営基準の要点

  • **児童発達支援管理責任者(児発管)**を配置し、個別支援計画を作成する。
  • 訪問支援員には障害児支援の一定の経験が求められる。
  • 児童発達支援センターや児童発達支援・放課後等デイサービス事業所が併せて実施していることが多い。

報酬構造

基本報酬の決まり方

  • 訪問1回ごとの算定を基本とする(通所のような定員規模別ではない)。
  • 基本報酬(令和6年度): 1,071単位/日(訪問1回につき)。令和6年改定で訪問支援時間の下限(30分以上)が設定された。
  • 円換算は地域区分により1単位=10円〜11.2円程度。

主な加算

加算概要・主な要件単位数(令和6年度)
初回加算支援開始時のアセスメント・訪問先との関係構築等を評価(2024年改定で新設)200単位/月
関係機関連携加算訪問先施設・医療機関・児童相談所等とのケース会議・情報連携を評価(2024年改定で新設)150単位/回(月1回限度)
多職種連携支援加算職種の異なる複数人のチームで連携して訪問支援を行った場合の評価(2024年改定で新設)200単位/回(月1回限度)
ケアニーズ対応加算重症心身障害児等の著しく重度の障害児・医療的ケア児への訪問支援を評価(2024年改定で新設)120単位/日
訪問支援員特別加算経験の長い訪問支援員が支援を行う場合の評価(Ⅰ)850単位/日/(Ⅱ)700単位/日(業務従事年数による)
家族支援加算保護者への個別の相談援助等を評価(Ⅰ)個別: 居宅訪問1時間以上300・1時間未満200・事業所等100・オンライン80単位/回(月2回限度)/(Ⅱ)グループ: 対面80・オンライン60単位/回(月4回限度)
福祉・介護職員等処遇改善加算全サービス共通の処遇改善の仕組みサービス種別ごとの加算率(%)を所定単位数に乗じる

主な減算・注意点

  • 個別支援計画未作成減算、児発管欠如減算。
  • 虐待防止措置未実施減算、BCP未策定減算(共通)。

相談支援専門員の視点

  • 保護者申請サービスであることの説明: 「園への支援」に見えるが、あくまで保護者の申請・契約による本人へのサービス。保護者・訪問先双方に趣旨を丁寧に説明し、三者の合意を作ってから計画に載せる。
  • 訪問先との調整が成否を分ける: 訪問先の受け入れ姿勢を事前に確認する。園・学校側が消極的な場合は、市町村・児童発達支援センターを交えた調整を検討する。
  • 併用パターン: 児童発達支援・放課後等デイサービスと併用し、個別療育で獲得した力を集団の場に般化させる設計が典型。併行通園の支えとしても有効。
  • 移行期に有効: 入園・就学・進級のタイミングで環境が変わる際、短期集中的に入れると効果的。就学移行支援の文脈でも活用できる。
  • 回数の見立て: 訪問頻度(2週に1回程度目安)を踏まえ、過不足のない支給量を計画に記載する。運用は自治体により異なる。

関連ページ

単位数の基準時点

本ページの単位数は令和6年度報酬改定(2024年4月・6月施行)時点。次期改定(2027年度見込み)で変わるため、請求実務では必ず最新の報酬告示・WAM NETを確認すること。