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自立訓練(機能訓練)
障害者総合支援法の訓練等給付。身体機能・生活能力の維持・回復のため、理学療法・作業療法などのリハビリテーションを一定期間提供するサービス。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 障害者総合支援法(訓練等給付) |
| 対象 | 身体障害者・難病等対象者(病院退院後・特別支援学校卒業後など、身体的リハビリの継続が必要な人) |
| 障害支援区分 | 不要 |
| 標準利用期間 | 1年6か月(頸髄損傷による四肢麻痺等の場合は3年) |
| 利用者負担 | 応能負担(上限月額あり)→ 利用者負担 |
サービス内容
理学療法・作業療法その他必要なリハビリテーション、生活等に関する相談・助言などを行う。提供形態は2つある。
| 形態 | 内容 |
|---|---|
| 通所による訓練 | 事業所に通い、身体的リハビリ、歩行訓練、日常生活動作(ADL)訓練、コミュニケーション訓練などを受ける |
| 訪問による訓練 | 職員が居宅を訪問して訓練を行う。通所が困難な場合や、在宅生活場面での訓練が有効な場合に用いる |
視覚障害者への歩行訓練・点字・生活技術の訓練など、感覚障害に対応した専門的訓練を行う事業所もある。
対象者・利用要件の詳細
- 主な想定対象は次のような人。
- 病院・施設を退院・退所し、地域生活への移行に向けて身体的リハビリの継続が必要な人
- 特別支援学校卒業後、日常生活動作の訓練が必要な人
- 難病等対象者で身体機能の維持・向上が必要な人
- 障害支援区分は不要。
- 利用開始時には暫定支給決定(おおむね2か月以内)が行われ、実際の利用状況から継続の適否を確認する(→ 支給決定)。
- 標準利用期間を超える更新は、市町村審査会の個別判断により必要性が認められた場合に限られる。
人員・運営基準の要点
- サービス管理責任者の配置が必要。
- 看護職員・理学療法士・作業療法士等の専門職と生活支援員を配置する。リハビリ専門職の体制はサービスの質に直結するため、事業所選定時に確認したい。
- 訪問による訓練を行う場合は、その体制を届け出ている必要がある。
報酬構造
基本報酬の決まり方
- 通所による訓練は、利用定員の規模別に1日あたりで設定される。
- 訪問による訓練は、提供時間に応じた区分で設定される。
主な単位数(令和6年度報酬改定時点)は次のとおり。
| 区分 | 単位数 |
|---|---|
| 通所による訓練(機能訓練サービス費I)・定員20人以下 | 819単位/日 |
| 通所による訓練・定員21〜40人 | 732単位/日 |
| 訪問による訓練(機能訓練サービス費II)・1時間未満 | 265単位/日 |
| 訪問による訓練・1時間以上 | 606単位/日 |
| 訪問による訓練・視覚障害者に対する専門的訓練 | 779単位/日 |
- 通所は定員規模が大きいほど単位数が低くなる(定員81人以上は629単位/日)。全区分は報酬告示・WAM NETで確認。
- 1単位の円換算は地域区分により約10円〜11.2円(地域・サービスにより異なる)。
主な加算
| 加算 | 概要・主な要件 | 単位数 |
|---|---|---|
| リハビリテーション加算 | 医師等が参加するリハビリテーション実施計画を作成し、計画的にリハビリを行う場合。2024年改定で、支援プログラム公表と自立度評価指標(SIM)による評価・公表を要件とする(I)の対象が拡大 | (I)48単位/日・(II)20単位/日 |
| 社会生活支援特別加算 | 医療観察法対象者・刑務所出所者等への訓練体制を評価 | 480単位/日 |
| ピアサポート実施加算 | 研修を修了した障害当事者(ピアサポーター)等の配置による支援を評価(2024年改定で新設) | 100単位/月 |
| 高次脳機能障害者支援体制加算 | 高次脳機能障害者への専門性のある職員配置を評価(2024年改定で新設) | 41単位/日 |
| 福祉専門職員配置等加算 | 社会福祉士等の有資格者の配置割合を評価 | (I)15・(II)10・(III)6単位/日 |
| 医療連携体制加算 | 医療機関との連携により看護職員が事業所を訪問して看護を行う場合等 | (I)32〜(III)125単位/日、医療的ケアを要する場合(IV)400〜800単位/日ほか |
| 食事提供体制加算 | 低所得等の利用者に食事を提供する体制 | 30単位/日 |
| 送迎加算 | 居宅等との送迎を行う場合 | (I)21・(II)10単位/片道 |
| 欠席時対応加算 | 急病等による欠席時に連絡調整・相談援助を行った場合 | 94単位/回(月4回まで) |
| 初期加算 | 利用開始から一定期間の手厚い支援を評価 | 30単位/日(利用開始から30日) |
| 利用者負担上限額管理加算 | 複数サービス利用時の上限額管理を行う場合 | 150単位/回(月1回) |
| 福祉・介護職員等処遇改善加算 | 全サービス共通の処遇改善加算。率ベース(自立訓練は加算(I)で所定単位数の13.8%等、区分により異なる) | 所定単位数×加算率 |
主な減算・注意点
- 定員超過利用減算、サービス提供職員欠如減算、サービス管理責任者欠如減算
- 個別支援計画未作成減算
- 身体拘束廃止未実施減算、虐待防止措置未実施減算
- 業務継続計画(BCP)未策定減算、情報公表未報告減算(いずれも2024年改定で導入された共通減算)
相談支援専門員の視点
- 生活訓練との使い分け: 機能訓練は身体障害・難病等の「身体的リハビリ」、生活訓練は知的・精神障害の「生活能力の訓練」が中心。主訴がどちらにあるかで選ぶ(→ 自立訓練(生活訓練))。
- 退院・退所のタイミングを逃さない。医療機関のリハビリ終了後の受け皿として、退院前カンファレンスの段階から検討したい。
- 期間が有限のサービスなので、計画には訓練終了後の出口(就労系サービス、生活介護、在宅生活等)を見据えた目標設定を入れる。
- 暫定支給決定期間中のモニタリングで、本人の意欲・通所定着・訓練効果を確認する。
- 65歳前後の利用や介護保険サービスとの関係は自治体により運用が異なるため、事前に確認する(→ 自治体別運用)。
関連ページ
単位数の基準時点
本ページの単位数は令和6年度報酬改定(2024年4月・6月施行)時点。次期改定(2027年度見込み)で変わるため、請求実務では必ず最新の報酬告示・WAM NETを確認すること。