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短期入所(ショートステイ)
障害者総合支援法の介護給付。介護者の疾病・冠婚葬祭・レスパイト(休息)等の際に、施設等に短期間入所して入浴・排せつ・食事等の介護を受けるサービス。家族介護を支える基盤であり、緊急時の受け皿でもある。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 障害者総合支援法(介護給付) |
| 対象 | 障害支援区分1以上の障害者、障害児支援の必要性が認められる障害児 |
| 障害支援区分 | 区分1以上(障害児は区分不要、支援の度合いの調査による) |
| 標準利用期間 | なし(支給決定は月あたりの日数で行われる) |
| 利用者負担 | 応能負担(上限月額あり)。食費・光熱水費等は別途実費 → 利用者負担 |
サービス内容
短期間の入所による入浴・排せつ・食事等の介護、日常生活上の支援。3つの類型がある。
| 類型 | 実施場所・特徴 |
|---|---|
| 福祉型 | 障害者支援施設等で実施する基本類型 |
| 福祉型強化 | 看護職員を常勤で配置し、喀痰吸引・経管栄養等の医療的ケアが必要な人を受け入れる類型 |
| 医療型 | 病院・診療所・医療型障害児入所施設等で実施。遷延性意識障害・重症心身障害など医療の必要度が高い人向け |
- 医療型には、宿泊を伴わず日中のみ利用する医療型特定短期入所の形態もある。
- 実施形態として、障害者支援施設等に併設する併設型、施設の空きベッドを使う空床利用型、ショートステイ専用の単独型がある。
対象者・利用要件の詳細
- 障害者は区分1以上。障害児は5領域11項目等の調査により支援の必要性を判断。
- 医療型は、療養介護の対象者像に相当する人や重症心身障害児者など、医療機関での対応が必要な人が対象。
- 介護保険対象者は介護保険の短期入所が優先となるのが原則(自治体運用の確認が必要)。
人員・運営基準の要点
- 併設型・空床利用型は本体施設の人員基準に含めて運用される。単独型は独自に人員を確保する。
- 短期入所には個別支援計画・サービス管理責任者の配置義務がない(本体施設の体制に依存する)。そのぶん、利用時の支援情報は相談支援側からの情報提供が重要になる。
- 福祉型強化は看護職員の常勤配置が要件。
報酬構造
基本報酬の決まり方
- 1日単位の報酬。福祉型は障害支援区分別(障害児は支援の度合い別)に単価が設定される。
- 単独型は併設型・空床利用型より高い設定(専用体制の評価。単独型加算による上乗せ)。
- 医療型は対象者の状態像(重症心身障害等)に応じた設定。
- 福祉型強化は医療的ケア対応の体制を織り込んだ設定となっている。
基本報酬の単位数(令和6年度改定時点・抜粋)
福祉型短期入所サービス費(Ⅰ)(併設型・空床利用型/障害者・日中活動と併用しない日)
| 障害支援区分 | 単位数(1日につき) |
|---|---|
| 区分6 | 923単位 |
| 区分5 | 784単位 |
| 区分4 | 648単位 |
| 区分3 | 583単位 |
| 区分1・2 | 509単位 |
- 障害児は支援の度合い別の別区分(例: 福祉型(Ⅲ)障害児区分3 784単位/日)。
- 福祉型強化は看護体制を織り込み高めの設定(例: 福祉型強化(Ⅰ)区分6 1,164単位/日)。
- 医療型は(Ⅰ)3,117単位/日・(Ⅱ)2,864単位/日・(Ⅲ)1,826単位/日など状態像別。
- 生活介護等の日中活動を利用した日は低い単価の区分((Ⅱ)(Ⅳ)等)が適用される。
- 全区分・類型別の単価は報酬告示・WAM NETで確認。円換算は地域区分により1単位=10円〜11.2円程度。
主な加算
| 加算 | 概要・主な要件 | 単位数 |
|---|---|---|
| 緊急短期入所受入加算 | 介護者の急病等により、利用予定のなかった人を緊急に受け入れた場合の評価(2024年改定で引き上げ) | (Ⅰ)270単位/日・(Ⅱ)500単位/日 |
| 医療連携体制加算 | 看護職員(訪問看護等)との連携により医療的ケアや健康観察を行う場合。医療的ケア児者の福祉型での受け入れを支える | 32〜2,000単位/日(看護の内容・提供時間による多段階) |
| 医療的ケア対応支援加算 | 医療的ケアが必要な人の受け入れ体制の評価(2024年改定で新設) | 120単位/日 |
| 重度障害者支援加算 | 強度行動障害のある人等の受け入れ体制・支援の評価(2024年改定で区分4・5の報酬区分を新設し再編) | 受入30〜50単位/日・体制70〜100単位/日+個別支援50単位/日 |
| 重度障害児・障害者対応支援加算 | 重度障害児者の受け入れ対応の評価(2024年改定で新設) | 30単位/日 |
| 送迎加算 | 居宅と事業所間の送迎を行った場合 | 186単位/片道(同一敷地内は70%) |
| 食事提供体制加算 | 低所得者等への食事提供体制の評価(食材料費は実費) | 48単位/日 |
| 特別重度支援加算 | 医療型で、特に医療の必要度が高い利用者への支援の評価 | (Ⅰ)610単位/日・(Ⅱ)297単位/日 |
| 単独型加算(単独型の評価) | 単独型事業所での受け入れに関する上乗せ評価 | 320単位/日(要件により+100単位/日) |
| 福祉・介護職員等処遇改善加算 | 全サービス共通の処遇改善評価(2024年6月に一本化・4段階) | 率ベース(サービス種別ごとの加算率による) |
主な減算・注意点
- 定員超過利用減算、人員欠如減算。
- 全サービス共通: 身体拘束廃止未実施減算、虐待防止措置未実施減算、業務継続計画(BCP)未策定減算、情報公表未報告減算。
- 長期・連続利用は「短期」入所の趣旨から自治体の確認対象になりやすい。年間・連続の利用日数の目安は自治体により運用が異なる → 自治体別運用。
相談支援専門員の視点
- レスパイト目的の定期利用を計画に位置づけることは正当な使い方。家族の介護負担を早めにアセスメントし、危機化する前に利用を開始する。
- 緊急時の受け皿として、日頃から地域の事業所の空き状況・受け入れ条件(医療的ケア、強度行動障害への対応可否)を把握しておく。地域生活支援拠点等の緊急受け入れ体制への登録も検討する。
- 医療的ケアがある人は受け入れ先が限られる。福祉型強化・医療型の所在と、受け入れ可能な医療的ケアの内容(人工呼吸器・吸引・経管栄養等)を具体的に確認する。
- 障害児は特に供給不足が顕著。学齢期からの利用実績づくりが、成人期・親亡き後の移行を円滑にする → 障害児支援。
- 初めての利用は本人にとって環境変化のストレスが大きい。事前見学・短時間からの慣らし利用など段階的な導入を計画する。
- 支給量(日数)には自治体の基準がある。冠婚葬祭・介護者の入院など一時的な増量が必要な場合の変更申請手続きを押さえておく → 支給決定・障害支援区分。
緊急利用に備える「事前登録」
緊急時に初めて事業所を探すのでは間に合わない。平時のうちに、①支給決定を取得しておく(利用実績ゼロでも可)、②候補事業所に顔つなぎ・情報提供(フェイスシート、医療的ケア・服薬情報、行動特性)を済ませておく、③地域生活支援拠点等の緊急対応の仕組みに登録しておく——の3点をセットで整えておくと、実際の緊急時に動ける。
単位数の基準時点
本ページの単位数は令和6年度報酬改定(2024年4月・6月施行)時点。次期改定(2027年度見込み)で変わるため、請求実務では必ず最新の報酬告示・WAM NETを確認すること。