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児童発達支援(児発)
児童福祉法に基づく障害児通所支援のひとつ。主に未就学の障害児に対し、日常生活の基本的動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練等の発達支援を行う。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 児童福祉法(障害児通所支援) |
| 対象 | 主に未就学の障害児 |
| 障害支援区分 | 不要(5領域11項目の調査等で支給量を決定) |
| 給付決定 | 市町村。通所受給者証を取得して利用 |
| 利用者負担 | 応能負担(上限月額あり)→ 利用者負担。満3歳になって初めての4月1日から就学前までの3年間は無償 |
手帳がなくても利用できる
療育手帳等がなくても、医師の意見書等で発達支援の必要性が認められれば通所受給者証は取得できる(運用は自治体により異なる)。
サービス内容
- 日常生活の基本的動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練(本人への発達支援)。
- 家族支援(相談援助、保護者のかかわり方の支援)、地域支援(保育所等との連携)も役割に含まれる。
- 5領域(健康・生活/運動・感覚/認知・行動/言語・コミュニケーション/人間関係・社会性)の全てを含む総合的な支援が基本。特定領域のプログラム(運動療育・言語訓練など)に特化する場合も、5領域とのつながりを個別支援計画上で明確にする必要がある。
- 事業所は5領域とのつながりを示した支援プログラムを作成・公表することとされている(未公表は減算対象)。
2024年改定での一元化と児童発達支援センター
- 従来の福祉型・医療型の類型は2024年改定で一元化され、障害種別にかかわらず身近な事業所で支援を受けられる体制となった(肢体不自由児への治療を行う場合の評価は別途ある)。
- 児童発達支援センターは地域の中核として、(1)幅広い高度な専門性に基づく発達支援・家族支援、(2)地域の事業所へのスーパーバイズ・コンサルテーション、(3)地域のインクルージョン推進、(4)発達支援の入口としての相談機能、を担うことが明確化された。
対象者・利用要件の詳細
- 主に未就学児が対象。就学後は原則として放課後等デイサービスへ移行する。
- 障害支援区分の認定は不要。市町村による5領域11項目の調査等を経て支給量(日数)が決まる。
- 利用にあたり障害児相談支援による障害児支援利用計画(またはセルフプラン)が必要。運用は自治体により異なる。
人員・運営基準の要点
- **児童発達支援管理責任者(児発管)**を配置し、個別支援計画を作成する。
- 直接支援は児童指導員・保育士等が担う。センター・事業所の別、定員により配置基準が異なる。
- 医療的ケア児を受け入れる場合は看護職員の配置(または外部との連携)が必要となる。
報酬構造
基本報酬の決まり方
- 定員規模別×支援時間(時間区分)別が基本構造。2024年改定で、実際に提供した支援時間の長さに応じた区分が導入された。
- 児童発達支援センターとそれ以外の事業所で報酬体系が分かれる。
- 医療的ケア児は医療的ケアスコア(判定スコア)に応じた基本報酬区分があり、看護職員配置を前提に手厚く評価される。
基本報酬の単位数(令和6年度・抜粋)
障害児(重症心身障害児・医療的ケア児以外)に支援を行う場合の代表値。
| 時間区分(支援時間) | 事業所(定員10人以下) | センター(定員30人以下) |
|---|---|---|
| 区分1(30分以上1時間30分以下) | 901単位/日 | 1,104単位/日 |
| 区分2(1時間30分超3時間以下) | 928単位/日 | 1,131単位/日 |
| 区分3(3時間超5時間以下) | 980単位/日 | 1,184単位/日 |
- 定員規模が大きいほど単位数は低くなる。医療的ケア児は判定スコア(3点以上/16点以上/32点以上)に応じた別区分、重症心身障害児を主な対象とする事業所は別体系。30分未満の支援は原則算定対象外。
- 全区分の単位数は報酬告示・WAM NETで確認。円換算は地域区分により1単位=10円〜11.2円程度。
主な加算
| 加算 | 概要・主な要件 | 単位数(令和6年度) |
|---|---|---|
| 個別サポート加算(Ⅰ) | ケアニーズの高い児童(著しく重度・行動上の課題がある児等)への支援を評価 | 120単位/日 |
| 個別サポート加算(Ⅱ) | 要保護・要支援児童への支援。児童相談所等の関係機関との連携が要件 | 150単位/日 |
| 専門的支援体制加算 | 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・心理担当職員等の専門職を配置する体制の評価 | 事業所49〜123単位/日(定員10人以下は123単位/日)、センター15〜41単位/日 |
| 専門的支援実施加算 | 専門職による個別・集中的な専門的支援を計画的に実施した場合の評価 | 150単位/回(原則月4回、利用日数に応じ最大月6回) |
| 家族支援加算 | 個別の相談援助(居宅訪問・事業所・オンライン等)やグループでの相談援助を評価。旧家庭連携加算等を再編 | (Ⅰ)個別: 居宅訪問1時間以上300・1時間未満200・事業所等100・オンライン80単位/回/(Ⅱ)グループ: 対面80・オンライン60単位/回(各月4回限度) |
| 子育てサポート加算 | 保護者が支援場面の観察・参加等を通じて子どもへのかかわり方を学ぶ機会を提供し、相談援助を行った場合の評価(令和6年改定で新設) | 80単位/回(月4回限度) |
| 関係機関連携加算 | 保育所・学校・相談支援事業所等との会議開催・情報連携等を評価 | (Ⅰ)250・(Ⅱ)200・(Ⅲ)150単位/回(各月1回限度)、(Ⅳ)200単位/回(1回限度) |
| 送迎加算 | 居宅等との送迎。医療的ケア児・重症心身障害児への手厚い評価がある | 54単位/片道。重症心身障害児+40単位、医療的ケア児+40単位(スコア16点以上は+80単位) |
| 延長支援加算 | 基本の支援時間(5時間)の前後に計画的な延長支援(預かりニーズへの対応)を行った場合の評価 | 延長1時間以上2時間未満92・2時間以上123単位/日(重心児・医ケア児は192・256単位/日)。延長30分以上1時間未満(61単位/日、重心児等128単位/日)は利用者都合で計画より短くなった場合のみ |
| 福祉・介護職員等処遇改善加算 | 全サービス共通の処遇改善の仕組み | サービス種別ごとの加算率(%)を所定単位数に乗じる |
主な減算・注意点
- 個別支援計画未作成減算、児発管欠如減算、定員超過・人員欠如減算。
- 支援プログラム未公表減算、自己評価結果等未公表減算(2024年改定関連)。
- 身体拘束廃止未実施減算、虐待防止措置未実施減算、業務継続計画(BCP)未策定減算(共通)。
相談支援専門員の視点
- 総合的支援か特化型か: 事業所ごとに得意分野が大きく異なる。5領域を踏まえた総合的支援が行われているか、支援プログラムの公表内容を確認して選定する。
- 無償化の説明: 満3歳~就学前は利用者負担が無償である旨を保護者に正確に伝える(給食費等の実費は別)。
- 併用パターン: 保育所・幼稚園との併行通園が多い。保育所等訪問支援との組み合わせでインクルージョンを進める設計も検討する。
- 医療的ケア児: 看護職員配置の有無・受入実績を必ず確認する。
- 就学移行: 年長児は就学相談と並行し、放課後等デイサービスへの引き継ぎを計画に織り込む。
関連ページ
単位数の基準時点
本ページの単位数は令和6年度報酬改定(2024年4月・6月施行)時点。次期改定(2027年度見込み)で変わるため、請求実務では必ず最新の報酬告示・WAM NETを確認すること。