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障害児相談支援

児童福祉法に基づく相談支援(障害児相談支援給付費)。障害児通所支援(児童発達支援・放課後等デイサービス等)の利用にあたり障害児支援利用計画を作成し(障害児支援利用援助)、利用開始後のモニタリングを行う(継続障害児支援利用援助)。実施主体は指定障害児相談支援事業所

基本情報

項目内容
根拠児童福祉法(障害児相談支援給付費)
実施事業所指定障害児相談支援事業所(市町村長が指定)
対象障害児通所支援の支給申請をする障害児の保護者
障害支援区分不要(障害児は区分認定自体がない)
標準利用期間なし(通所支援の利用が続く限り継続)
利用者負担なし(無料)

サービス内容

障害児支援利用援助(計画作成)

  • 通所支援の支給申請時(新規・更新・変更)に障害児支援利用計画案を作成し、市町村に提出する。
  • 通所給付決定後、事業所等との連絡調整・担当者会議を経て障害児支援利用計画を確定・交付する。
  • アセスメントは居宅等を訪問し、子ども本人の状態と家族の状況の両方を把握して行う。

継続障害児支援利用援助(モニタリング)

  • 市町村が定めるモニタリング期間ごとに利用状況を検証し、計画を見直す。子どもは発達・環境の変化が速いため、変化を前提とした見直しが基本になる。詳細はモニタリングを参照。

対象者・利用要件の詳細

  • 障害児通所支援を申請する障害児の保護者が対象。契約の主体は保護者であり、計画も保護者の意向を踏まえて作成する(ただし子ども本人の最善の利益が軸)。
  • 手帳の有無は問わず、医師の意見書等で通所支援の必要が認められる児童も対象(運用は自治体により異なる)。
  • 障害児入所支援は対象外。入所は児童相談所が窓口であり、障害児相談支援(市町村ルート)の給付対象ではない。入所からの退所・地域移行の際に通所支援等を使う段階で関わることになる。

計画相談支援との一体的運用(併行利用時)

  • 障害児が居宅介護・短期入所など総合支援法のサービスを併用する場合、通所支援分は障害児支援利用計画(児童福祉法)、総合支援法分はサービス等利用計画が必要になる。
  • 実務上は、指定障害児相談支援と指定特定相談支援の両方の指定を受けた事業所が一体的に作成・モニタリングするのが通常(計画相談支援参照)。
  • 18歳到達(高校卒業)で障害者施策へ移行する際は、障害児相談支援から計画相談支援への切り替えが必要。移行年度は早めに準備する。

人員・運営基準の要点

  • 管理者相談支援専門員1名以上の配置。相談支援専門員の資格要件(実務経験+初任者研修、5年ごと現任研修)は計画相談支援と共通。
  • 運営基準の骨格(訪問・面接によるアセスメント、計画の交付、担当者会議、モニタリング)も計画相談支援とほぼ並行した構造。
  • 児童期の相談には発達支援・家族支援の知識が求められる。医療的ケア児等コーディネーター研修などの上乗せ研修の修了者配置は体制加算の対象になる。

報酬構造

基本報酬の決まり方

  • 障害児支援利用援助費(計画作成月)と継続障害児支援利用援助費(モニタリング月)の2本立てで、計画相談支援と概ね並行した体系(機能強化型の区分・取扱件数による逓減の仕組みも同様)。基本報酬の単位数は計画相談支援より高く設定されている。

令和6年度報酬改定時点の基本報酬(代表値)は以下のとおり。

区分障害児支援利用援助費継続障害児支援利用援助費
機能強化型(Ⅰ)2,201単位/月1,896単位/月
機能強化型(Ⅳ)1,866単位/月1,548単位/月
機能強化型以外(Ⅰ)1,766単位/月1,448単位/月
取扱件数40件以上の部分(Ⅱ)815単位/月662単位/月
  • 初回加算は500単位/月(計画相談支援の300単位/月より高い)。集中支援加算・各種体制加算・保育・教育等移行支援加算などその他の加算は計画相談支援と同じ単位数。
  • 加算には算定できる月の制約がある(初回加算=計画作成月のみ、サービス担当者会議実施加算=モニタリング月のみ、集中支援加算=基本報酬のない月のみ、保育・教育等移行支援加算の訪問・会議参加=基本報酬のない月のみ等)。機能強化型(Ⅱ)(Ⅲ)を含む全区分・全加算の単位数と算定タイミング早見表は相談支援の報酬・加算を参照。円換算は地域区分により1単位=10円〜11.2円程度。

主な減算・注意点

  • 訪問・面接によらない計画作成・モニタリングは運営基準減算の対象(共通)。
  • 虐待防止・BCP・情報公表等の共通減算、体制届の事前提出も計画相談支援と同様。

相談支援専門員の視点

計画作成の実務

  • 児童発達支援の計画では、5領域(健康・生活/運動・感覚/認知・行動/言語・コミュニケーション/人間関係・社会性)を意識した総合的な支援ニーズの整理が事業所の個別支援計画と噛み合う。単なる「預かりニーズ」で終わらせず、発達支援の目標を言語化する。
  • 保育所等訪問支援は保護者申請のサービスであり、訪問先(保育所・学校等)の理解と協力が前提。計画作成段階で訪問先の受け入れ意向を確認し、園・学校との調整役を相談員が担うことが多い。インクルージョン推進の観点から通所支援との併用設計も検討する。
  • 放課後等デイサービスは事業所の特色差が大きい。見学・体験を踏まえたマッチングと、複数事業所併用時の役割分担の明記が計画の質を左右する。
  • セルフプランの比率が高い地域もあるが、モニタリングが入らない点は児童期こそ影響が大きい(発達・環境変化が速いため)。体制の実情は地域情報を確認。

家族支援の視点

  • 障害児相談支援は**「子どもの支援計画」であると同時に「家族全体のアセスメント」**でもある。保護者の就労・心身の状態、きょうだい児の状況、レスパイトの必要性を計画に反映する。
  • 2024年改定では通所支援側でも家族支援(相談援助・きょうだいへの配慮)が重視されており、事業所選定の観点にもなる。
  • 保護者の受障理解・障害受容の過程に寄り添う姿勢が信頼関係の土台。診断直後の家庭では情報提供のペース配分に配慮する。

ライフステージ移行

  • 就園・就学・進学の節目では、保育所・学校等への情報提供と引き継ぎ(保育・教育等移行支援加算等の対象となる連携実務)が発生する。
  • 学齢期後半からは18歳以降の進路(就労系サービス・生活介護等)を見据え、計画相談支援への移行準備を進める。

関連ページ

単位数の基準時点

本ページの単位数は令和6年度報酬改定(2024年4月・6月施行)時点。次期改定(2027年度見込み)で変わるため、請求実務では必ず最新の報酬告示・WAM NETを確認すること。